役割とは

役割とは、社会的地位を占める人々の相互関係で、各々の地位に関連して期待される行動様式です。ちょっと難い(かたい)説明ですね。人は誰でも役割を持っています。その集団での立場とか位置とかが役割です。集団に所属していれば相互関係で役割が決まりますが、人は誰でも、生きていれば生きる意味としての役割を持っています。役割理論とは、個人と社会を結ぶ中心的概念として役割を分析する理論です。この説明も解り難いですね。役割について分析して考察、理論化したものです。五十音順に並べてみました。

役割アイデンティティは、特定の社会的位置(役割)に対して個人が思い描く自己イメージです。

役割演技は、場面と登場人物が設定された中でその人物の役割を演じることです。

役割葛藤は、役割を構成する要素に矛盾・対立がある場合に心理的緊張を生ずることです。

役割関係は、役割緊張の程度を減少させるために、役割を選択する役割行動間の関係です。

役割関与は、自己や組織に関わる役割の遂行に努力したり従事したりする度合いです。

役割期待は、役割に対する取るべき行為・内容についての予測や期待のことです。

役割規範は、役割に従わないと制裁を課せられるような基準となる規範です。

役割距離は、役割との距離感のことですが、ゴフマンは、他者の期待と少しずらしたかたちで行動することを役割距離としました。

役割緊張は、人々が役割義務を充足させようとするときに感じる困難や矛盾のことです。役割葛藤と似ていますね。役割に矛盾があって葛藤するのが役割葛藤で、役割を遂行するのに緊張するのが役割緊張です。

役割形成は、単に役割期待に応えるだけでなく、自分自身で役割を再構成することです。

役割系列は、時間の経過につれて次々と展開する一連の諸役割の出現のパターンです。

役割交換は、役割関係における社会的交換であり心理劇の技法としても用いられます。役割演技と共通点がありますね。

役割構造は、役割を構成している行為属性の内容と関連のあり方です。

役割行動は、社会的役割を構成している一連の行動をさします。

役割効力感は、役割を演じることができるという自己効力感です。

役割取得は、他者からの期待を認識し、それを自らのうちに取り入れ役割行為を形成することです。

役割遂行は、ある状況の中で役割を担っている人がとる実際の行動です。単純にその役割を遂行することと考えて大丈夫です。

役割体系は、集団や社会のシステム内に存在している諸役割の相互関連の状態です。

役割定義は、その役割についてふさわしいとされている行動様式や内容に関する定義です。

役割適応は、役割期待に応えている状態で、役割適応能力は役割に適応する能力です。

役割認識は、自分の役割についての認識で、役割認知は、他者の役割期待に対して当事者が自分で作り上げる役割のイメージです。

役割能力は、役割を演じる能力です。

役割配分は、社会的な役割を構成する権利・義務・行動様式を社会の構成員に教え込むことを言います。

役割分化は、社会システム内の諸役割が相互に区分され多様化し異質化していく過程を言います。

役割モデルは、特定の位置にある人から自分が同じ位置についたときの行動を学ぶことです。

役割猶予は、社会秩序の一部に結び付けられる前の、試行錯誤を試みる青年期の期間でモラトリアムの事です。

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